介護の豆知識

介護職員初任者に求められる使命

介護の最前線で働く人達のスキルアップに寄与し、人材として育つためにはどのようにすればいいのか、介護施設で指導することが、私が現在、力を注いでいる仕事の一つであります。

 

私が介護職員初任者からケアマネジャーへ転身した大きな目的は、たくさんの介護の知識を福祉現場に還元しながら、利用者本位サービスを担う人材を育てることです。この目的を達成するためであれば、出来る限り仕事にウェイトを置いていきたいと思っています。これが、現場と共に歩むことをモットーとする私の基本スタンスであります。

 

職場内で私が現場で働く介護職員初任者に投げかける質問は大きく2つあります。一つ目が、「あなたは介護職のプロとして使命感を持って仕事をしていますか?」。使命感を持って働いていると感じつ人は手を上げて下さいと現場スタッフに呼びかけると、多くの人が反応してくれます。周りをキョロキョロと確認しながら、自信無さげに手を上げる人もいますが、大多数の人が自信を持って手を上げてくれるには嬉しい限りです。

 

次に投げかけるのが、「皆さんが強い使命感を持って、働いていることは十分に理解できました。ところで、皆さんはどんな使命感を果たすために介護職員として働いているのですか。具体的な使命感やプロとして果たすべき使命を具体的に紙に書いてみて下さい」

 

この質問を投げ掛けると、会場ははりつめた空気で一杯になります。使命感とは、果たすべき義務を全うするという強い責任感という意味です。この点について、参加者の多くは自信満々に「ある」と答えてくれますが、「果たすべき使命は具体的にはどんな事ですか?」と質問すると、表情が一変します。

 

しっかりとペンを握りしめて、何かを書こうという意思は伝わってくるものの、何も書くことが出来ずに困り果てた表情を見せる人の姿がよく目立ちます。何とか書き始めたと思っても、自信が無いせいか、書いた内容を手で覆い隠しながら、他の人には見られないような仕草がとても目立ちます。

 

私がこの2つの質問を介護職員に投げかけるのは、皆さんにある事実に気付いて貰いたいという理由があります。使命感を持って仕事をしていると多くの人が思っていますが、いざどんな使命を果たすために働いているのかと聞かれると意外なほどに答えることが出来ないのです。

 

本来、胸を張って即答できなければならないはずの使命感が理解できていないのです。この厳しい現状を直視して貰い、自分に何が足りないのか気付いてもらいたいと思っています。